漫録

哲学教師の日々の雑感です。

一期一会

最寄りのバス停は一日三本だけ。生まれてから一度も使ったことがなかったが、今日初めてこのバス停で降りてみた。しかし、3分も歩けば一時間に4,5本通るバス停があるので、おそらくもう二度と利用することはないだろう。

般若

高野山駅に「天空般若」のポスター。何かなと思って読んでみると、高野町富貴地区で栽培したホップを使ったクラフトビールだそうだ。高野山では日本酒を般若湯、ビールを麦般若と呼ぶという背景を知らないと、この命名はわからないだろう。ワインはどうなるんだろう。

ペリクレス

今日の哲学の講義資料から。「理を分けた議論を行動の妨げとは考えず、行動に移る前にことを分けて理解していないときこそかえって失敗を招くと、と考えているからだ。…われらは打たんとする手を理詰めに考え抜いて行動に移るとき、もっとも果断に行動できる。しかるにわれら以外の人間は無知の時に勇を鼓するが、理詰めにあうと勇気を失う。だが一命を賭した真の勇者とは他ならず、真の恐れを知り真の喜びをしるがゆえに、その理を立てていかなる危険をもかえりみない者の称とするべきではないだろうか」(トゥキディデス『戦史』ペリクレスの葬送演説より)。岩波書店は『戦史』を読みやすい活字の版で早く再販売するべきだ。