漫録

哲学教師の日々の雑感です。

読書ノート

インパール作戦は、戦略が政略に負けた作戦だとよくいわれる。戦術的にいえば到底できるはずのない作戦が、東条首相をはじめとする時の権力者の政略によって発案、認可され、実行されてしまった。こうした権力をもったひと握りの者の声が、やがて組織、ひいては国家全体の意志としてまかり通ってしまうということは、あってはならないことのはずである。しかし、現在の日本では、似たようなことが日常茶飯事に、さまざまな組織で起きている。また行われている」。(『太平洋戦争の敗因4 責任なき戦場インパール』)