漫録

哲学教師の日々の雑感です。

現代教養概論

リレー講義「現代教養概論」で今年もフンボルトの「すべての理解は誤解である」というテーゼを紹介したところ、課題レポートの中に「現代教養についてのすべての理解は誤解であると教えてもらった」というのが出現した。わたしはそんなことは言ってないが、しかし、この命題はフンボルト・テーゼの論理的帰結である。フンボルト・テーゼが正しければ、フンボルト・テーゼについての理解も誤解であるほかない。しかしまあ、誤解にもほどはある。